先GZ(さきガゼット)と後GZ(あとガゼット)について知ろう!
こんにちは。ポリする(Byマイスタ)担当リーダーの門田です。
ここでは「マチ」(折り込み)の意外と知られていないファクター、「先GZ」「後GZ」についてお話致します。これを知っておくことによって、マチ付きの袋を作る上でデザインに幅が生まれたり、よりお値段を抑えて製造することが可能になります。
バイオマスレジ袋やマチ付きの小判抜き袋など、製造を検討されている方はぜひご一読下さいませ!
目次:
- ①マチとは何か
- ②先GZと後GZについて
- ③GZの後先と印刷について
①マチとは何か
レジ袋や一部の小判抜き袋には「マチ」(折り込み)がついています。
普段はあまり意識されることのないこの「マチ」についてのお話です。
(「マチ」「折り込み「GZ(ガゼット)」などの呼び名がありますが、全て同じ意味合いです)
そうだよ。
マチが付いていると、立体的なものを入れやすくなるため利便性が上がります。
また、レジ袋の入れ口の部分が静電気でひっついているときなども、マチの部分をうまく使って開けることが出来ます。
そんなマチなのですが、実は「袋に印刷する前に付ける」場合と「袋に印刷した後につける」場合があるのをご存知でしょうか?
②先GZと後GZについて
袋の製造は
①チューブ状の生地を作る(押出・インフレーション) →②印刷をする(印刷) → ③袋の形にする(製袋)
大きく分けて、この3工程に分かれます。(各工程の詳細な説明は後ほど。別のコラムに解説を譲ります)
②印刷の「前」にマチを付けるか「後」に印刷をつけるか。
これが「先GZ」か「後GZ」の違いになるのです。
ちょっと違うんだな。
先にマチを付けて印刷してしまうと、印刷の一部が割れてしまうのです。
③GZの後先と印刷について
皆さんにもご経験が有りませんでしょうか。
小学校の時分。机の上にばらまかれる大量のプリント。横着して机の上を整理せず、そのまま握る鉛筆。
プリント重なった部分で【ガタッ】てなる線。そして整理整頓の重要性を知る自分…。
他にも
「下敷きを敷いてノートに文字を書いていたが下敷きの面積が微妙に足りず、敷いた部分とそうでない部分の境界線で文字が【ガタッ】てなった」
など。
この【ガタッ】が、印刷にも発生します。
マチのある部分とマチのない部分の境界線。ここが【ガタッ】ポイントです。
ここに印刷をかけようとすると印刷が【ガタッ】ってしまうことがあります。
(これを『印刷割れ』と呼称します)
印刷が割れてしまうと折角のデザインが悲しいことになってしまうため、出来れば避けたいですよね。
こちらのレジ袋は先GZでの製作です。
袋が分厚ければ分厚いほど、【ガタッ】の段差は大きくなります。
逆に一般的なレジ袋程度の厚みであれば、多少の段差は無視することが出来ます。
(高校物理で空気抵抗を無視したり、3.14以下の円周率を省略するのと少し似ていますね。)
※私の経験則ですが、厚み0.02mm以下であれば、あまり割れる心配はございません。
だからといって、思いっきりデザインを載せるのは多少リスクがあります。
予め印刷割れの可能性をご了承下さいませ。
小判抜き袋の場合、そうはいきません。小判抜きの分厚さは、印刷にとって無視できないものです。
小判抜き袋にマチを付ける場合、ほぼ間違いなく後GZになります。
印刷をした後でマチを折り込むのです。
●ここまでのまとめ
『先GZだと印刷が割れる可能性がある』
(ただし、袋が薄いと先でも割れにくい)
これだけ理解していただければOKです。
今回は印刷の【ガタッ】について説明いたしました。
次回は、【ガタッ】以外の先GZ後GZの相違点や、先GZでも印刷を割らない方法などをご説明致します。
引き続きお付き合いいただけますと幸いです。
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筆者紹介…門田
ポリする(Byマイスタ)担当リーダー。
実質担当は私一人しかいないので、私がリーダーと言っても過言ではないはず。
(※過言です)
生まれは高知だが香川に進学したため「うどんに魂を売った男」と呼称される。
好きなうどんは冷かけ。