印刷色の指示方法について

『印刷したいんだけど、【この色】にしてほしい』 …

【この色】って、何?

 

 

『印刷したいんだけど、【この色】にしてほしい』

そんな経験、ございませんでしょうか。
決まったロゴマークの色、チラシに印刷されてる色、決まったこの色で印刷しなければならない。よく発生しうる問題です。
ただ、困ったことに、「この色」がどの色なのかを伝えるのは、言葉だけでは不可能です。
赤ひとつとっても、淡い赤から濃い赤まで、様々な赤があります。
とある有名人の言葉に、「白って200色あんねん」という格言もございます。

この白、【何色】?

 

 

 

 

 

 

 

 

【この色】で印刷するためにはどうすれば良いのでしょうか。
今日は「印刷色 指示のやりかた」について、ご案内してまいります。

方法は3つあります。

 

①色番手による

一つは色番手(DIC)での指定です。

インキメーカーの色の番手で指定いただければ、その通りに印刷いたします。
色番手は、「DIC」という色の番手にて、承っております。

「PANTONE」でのご指示を頂くこともあるのですが、PANTONEは紙へ印刷する色の色番手となっております。
そのため、どうしても少し見え方が異なってまいります。(こちらで近しい色へ変換することは可能です)

「RGB」や「カラーコード」はPCモニターで表現する際の色味です。
モニターの明度やモニターそのものの性能によって見え方が変化するため、印刷物の色の指定には使用できません。

そのため、基本的にはDICの色番手で頂戴したいところなのですが、
「DICの色番手わかります!」という方が、果たしてどれだけおられるのでしょうか…?
わからない方も多いかと思われます。そこで2つ目の選択肢が挙げられます。

②現物で指定する

【この色】を工場にお送りいただいて確認する。一番確実で早い方法です。
実際にある色を工場で確認し、その色に近い色で印刷を行います。
例えば、以前製造された袋、発行したチラシやパンフレットなど、作成物があり、「この通りに印刷したい」という場合には、現物での指定がオススメです。

実は①②、どちらの場合でも、製造工程で行われていることは同じなんです。
どちらの場合も、プロの職人が複数の色を混ぜ合わせて見本色に近づけています。(この工程を「調色」と呼びます)
調色の際に見る見本が「色番手のカラーガイド」か「現物」か、というだけの違いです。
(頂戴した現物は印刷時のインキが付着するため、ご返却が困難でございます。ご容赦くださいませ。)

 

③それっぽい色で印刷する

印刷の内容はaiデータにてご入稿頂くことになっております。
aiデータの場合、色味のデータが入っておりますので「それっぽい色」で印刷することは可能です。
もし「絶対に【この色】でないといけない!」というほどの厳密性がなく、近似の色で問題なければ、
成り行きで進めさせていただくことが可能です。
「色番手調べたり現物送ったりはちょっと手間だな…」という方も、ご安心下さいませ。

また、印刷色が「白」や「黒」など、分かりきっている場合にも、そのまま印刷可能です。
印刷における白は「白」で、黒は「黒」です。

白は200色あるという話はありますが、ココで言う白は「ちょっとベージュがかった」とか「少し灰色に近い」などでない、シンプルな「白」です。
黒も同様です。(専門用語で「墨」と呼ばれる色です)

 

折角製造されるオリジナルデザインの袋、色にこだわりたい方は、是非ご検討下さい。
ご不明点などあれば「お問い合わせフォーム」まで!

 

※印刷色は生地色の影響を受けます。そのため、見本があった場合でも「全く同じ」という色になるのは困難です。特に生地色が濃い色の場合、どうしても成行き任せになりますこと、あらかじめご了承下さいませ。

 


この記事を書いた人…門田

ポリするのお客様対応担当者。

色の話をすると、どうしてもクオリアの話をしたくなってしまう。

でも本旨から外れすぎるので止める。